業務用エアコンのフロン点検の義務とは?簡易点検と定期点検(3年に1回)の違いを表で整理

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こんにちは。総合設備メンテナンス 合同会社DIEGOの西原です。

今日は、店舗や事務所、施設で業務用エアコンを使っている方に向けた話です。

「フロン点検って、うちもやらないといけないの?」「3年に1回と聞いたけど、何を?」という疑問を、できるだけ表にしてまとめてみました。

法律の話なので、私の思い込みで書かないように、この記事は環境省・経済産業省の公式資料で確かめられたことだけを書いています。出典はそれぞれの項目の下に載せました。

「フロン点検の義務」、実はあまり知られていないと思います

業務用エアコンは、毎日動いていれば、なかなか気にかける機会がないものだと思います。

ただ、フロン類を冷媒に使っている業務用のエアコンや冷凍冷蔵機器は、フロン排出抑制法という法律で、使っている側(管理者)が点検をすることになっています。

新しく店舗を開いた方や、建物の管理を引き継いだ方ほど、「誰がやるのか」「何をどれくらいの頻度でやるのか」で迷いやすいように思います。

まず、うちのエアコンは対象?

対象は、業務用として作られたエアコンや冷凍冷蔵機器で、冷媒にフロン類が使われているものです(法律では「第一種特定製品」と呼ばれています)。

よくある疑問答え
天井カセット形などの業務用エアコンは?冷媒がフロン類なら対象です
店舗で家庭用のルームエアコンを使っている家庭用として作られたものは、この法律の対象外です。使う場所ではなく「業務用として作られたか」で決まります
見分け方は?室外機の銘板やシール(第一種特定製品の表示)を見るか、メーカー・販売店に問い合わせる
フロン類以外の冷媒(CO2など)の機器は?対象外です

出典:環境省・経済産業省「フロン排出抑制法の概要【機器ユーザー編】」p.3〜4(https://www.env.go.jp/earth/furon/files/outline_02.pdf )、環境省FAQ A6・A7(https://www.env.go.jp/earth/furon/faq/index.html

点検するのは「誰」?

点検の義務があるのは管理者です。

  • 原則は、そのエアコンの持ち主(所有者)が管理者です
  • リース契約などで、契約書に「保守・修繕の責任は使う側にある」と書かれている場合は、使っている側が管理者になります
  • メンテナンス会社に点検を頼んでいても、管理者は頼んだ側のままです

テナントで入っている場合は、まずオーナーさんとの契約を確認していただくのが近道だと思います。

出典:同PDF p.3

簡易点検と定期点検の違い(ここがいちばん大事です)


簡易点検定期点検
対象すべての業務用エアコン・冷凍冷蔵機器圧縮機の電動機の定格出力が7.5kW以上の機器
頻度(エアコン)3か月に1回以上7.5kW以上50kW未満:3年に1回以上
50kW以上:1年に1回以上
頻度(冷凍冷蔵機器)3か月に1回以上7.5kW以上:1年に1回以上
誰がやる?限定なし(管理者ご自身でも可)フロン類と専門点検の方法に十分な知見を持つ人が、自分で行うか立ち会う(社内・社外は問わない)
何をする?異音・異常な振動、外観の傷・腐食・さび・油にじみ、熱交換器の霜付きなどを見る直接法(漏れ検知器・発泡液など)や間接法(運転値の確認)による専門的な冷媒漏れ検査、異音や外観の確認

出典:環境省 機器の点検(https://www.env.go.jp/earth/furon/operator/isshu_2.html )、同PDF p.6〜8・p.11

少し補足します。

  • 「3年に1回」は定期点検の話で、しかも7.5kW以上50kW未満のエアコンの場合です。3か月に1回の簡易点検は、それとは別に必要です
  • 7.5kWかどうかは、室外機の銘板を見ます。「定格出力」「呼称出力」「電動機出力・圧縮機」と書かれているところです。分からなければメーカーや販売店に問い合わせる、と環境省のFAQにあります(A51)。同じ冷媒系統に圧縮機が複数あるときは合算で判断します(A52)
  • 定期点検をする人に資格が必須というわけではありません。ただ、資格などがあると知見の有無を判断しやすいので望ましい、とされています(FAQ A63)
  • 「簡易点検の手引き」に出てくる「1日に1回」は推奨で、義務は3か月に1回以上です(FAQ A57)

次の点検はいつまでに?

数え方にも決まりがあります。前回の点検日が属する月の、翌月1日から数えます。

前回の点検次回の期限の目安
6月3日に簡易点検9月中ならいつでもよい(環境省FAQの例)
設置したばかり簡易点検は3か月以内、定期点検は1年または3年以内に1回目

出典:環境省FAQ A58(https://www.env.go.jp/earth/furon/faq/index.html

冬のあいだ止めているエアコンも、冷媒が入っていれば簡易点検は必要です。このときは、わざわざ動かさずに目で見る点検だけで構わないとされています(FAQ A65)。

点検したら、記録を残す

記録のこと決まり
何に残す?機器ごとの点検記録簿。決まった項目が入っていれば様式は自由、紙でも電子でもよい
簡易点検で書くこと設置場所などの基本情報のほかは、実施日実施したかどうか
いつまで保存?使っているあいだはずっと。廃棄してフロン類の引き渡しが終わった日から3年まで
見せる場面設備業者などから求められたら見せる。機器を売るときは記録簿も引き継ぐ

出典:環境省 点検・整備の記録(https://www.env.go.jp/earth/furon/operator/isshu_3.html )、同PDF p.6・p.8、FAQ

やらないと、どうなる?

環境省のFAQでは、簡易点検などの決まりを守ることは法律上の義務で、違反した場合は次のように書かれています。

  • 都道府県による指導・助言
  • 定期点検の対象になる機器を持っている場合は、さらに勧告・公表・命令・罰則の対象になる場合がある

出典:環境省FAQ A67(https://www.env.go.jp/earth/furon/faq/index.html

罰則の中身はFAQからパンフレットの一覧が案内されています。気になる方は、そちらか、都道府県の担当窓口に確かめていただくのが確実だと思います。

→ 都道府県の担当窓口一覧(静岡県も載っています):https://www.env.go.jp/earth/furon/contact/index.html

注意していただきたいこと

  • 漏れが見つかったら、直さずにフロンを継ぎ足すのは原則禁止です。できるだけ早く漏れている場所を突き止めて、修理などをする必要があります(同PDF p.6)
  • 簡易点検で異常や漏れの疑いに気づいたら、できるだけ早く専門の点検を、とされています(同PDF p.8)
  • 室外機が柵のない屋根の上にあるなど、危ない場所は無理をしないでください。手引きでも「可能な範囲内で」とされています(同PDF p.8)
  • 簡易点検のやり方は、両省の資料で案内されている「業務用冷凍空調機器ユーザーによる簡易点検の手引き」が分かりやすいと思います(https://www.jarac.or.jp/images/freon/ktenken.pdf

この記事は2026年9月時点で確認した内容です。法律や運用は変わることがあるので、実際の判断は上の公式資料もあわせてご確認ください。

管理者の方へ

簡易点検は、ご自身でもできる点検です。まずは「うちの業務用エアコンは何台あって、それぞれ何kWか」を室外機の銘板で確かめて、記録簿を1冊用意するところから始めてみるのがいいと思います。

一方で、「銘板が読めない」「定期点検の対象か分からない」「記録簿がどこにあるか分からない」ということも、よくあるのではないかと思います。

うちでは、浜松市・磐田市・袋井市・掛川市など静岡県西部で、業務用エアコンの点検・修理・洗浄・更新工事、定期点検のご相談を承っています。

どこまで対応が必要かは、機器や設置の状況によって変わるので、現物を見てからお伝えします。

お電話は 050-1284-0230 へどうぞ。


次回は9月20日(日)の朝、エコキュートの話をお届けする予定です。

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静岡エコキュート専門相談窓口

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